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FXの損切り、決め方は?初心者向け3つの考え方

更新: 2026-08-07 / はじめてFX編集部

FXの損切りラインの決め方に、万人に当てはまる「正解の数値」はありません。通貨ペアの値動きの大きさや自分の資金・許容損失によって、適切な幅が変わるからです。この記事では損切り幅を決める3つの一般的な考え方の仕組みと、決めても守れない時の対処法を解説します。

なぜ損切りに「正解の数値」がないのか

結論から言うと、損切り幅は通貨ペアごとの値動きの大きさ、保有時間、取引数量、資金に対する許容損失など複数の条件で決まるため、一律の数値では決められません。「20pipsが正解」「50pipsが正解」といった断定はできず、本記事でも特定の幅を推奨するものではありません。ここで示せるのは、幅を自分で決めるための3つの考え方だけです。

そもそも損切りとは、保有しているポジションを決済し、含み損をその時点の金額で確定させる行為を指します。損切りをしないという選択肢は、含み損がいくらまで拡大するかに上限を設けないことと同じ意味になります。値動きが想定と逆に動き続けた場合、証拠金維持率が一定水準を下回るとロスカット(強制決済)が執行されますが、これは口座を守るための最終防衛ラインであり、任意で選ぶ損切りとは性質が異なります。

損切り幅の3つの決め方

結論として、初心者が使う損切り幅の決め方は、大きく3つの考え方に整理できます。それぞれ仕組みと弱点が異なるため、優劣ではなく特徴の違いとして見てください。

決め方①:値幅(pips)で先に決める

最も単純なのは「◯pipsで損切りする」と取引前に固定する方法です。値動きの大きさに関わらず一定の幅を使うため、計算や注文設定がしやすい一方、通貨ペアやその日の値動きの大きさ(ボラティリティ)を考慮しない点が弱点です。値動きが小さい日は幅が広すぎて損切りに触れにくく、値動きが大きい日は幅が狭すぎて通常の値動きでも触れてしまうことがあります。

決め方②:値動きの節目(直近高値・安値)で決める

直近の高値や安値など、相場参加者が意識しやすい水準の少し外側に損切りを置く方法です。値動きの節目は多くの参加者が注文を出しやすい水準とされ、その水準を明確に超えた場合は当初の想定が崩れたと判断しやすい、という考え方に基づきます。ただし「どの高値・安値を基準にするか」の選び方に主観が入りやすく、後から都合よく基準を選び直してしまう(幅を広げてしまう)失敗が起きやすい方法でもあります。

決め方③:資金からの逆算で決める

先に「1回の取引で失ってよい金額」を資金に対する割合(1〜2%程度が目安として使われることが多い水準)で決め、そこから損切り幅と取引数量を逆算する方法です。この方法は値幅を先に決めるのではなく、許容できる損失額を起点にする点が①②と異なります。

資金1万円・許容損失2%(200円)を前提にした逆算の例(USD/JPY想定・計算例)
損切り幅目安の取引数量特徴
10pips約2,000通貨通常の値動きでも触れやすい
20pips約1,000通貨目安として使われることが多い水準
50pips約400通貨触れにくいが取引数量は小さくなる
どの組み合わせでも1回あたりの許容損失は同じ200円に揃っています。損切り幅と取引数量はセットで考える必要があり、片方だけを見て決めないことがポイントです。

1通貨単位から数量を細かく調整できるMATSUI FXのような口座であれば、この逆算を小さな資金でも試せます。取引数量の逆算自体はロット計算ツールで自動化できます。

3つの決め方、どれを選べばいいか

結論として、本記事はどの決め方が優れているかを判断するものではありません。①は再現性が高く初めての人でも扱いやすい一方、値動きの大きさを考慮しない弱点があります。②は相場の状況を反映しやすい一方、基準の選び方に主観が入りやすい弱点があります。③はどの値幅を使う場合でも、許容損失を一定に保てるという点で①②と組み合わせて使えます。3つは排他的ではなく、値幅の目安を①か②で決め、取引数量を③で逆算する、という使い方が現実的です。

決めた幅を注文にどう反映するか(逆指値の基本)

結論として、決めた損切り幅は「逆指値注文」という注文方法で、新規注文と同時に設定しておくのが基本です。逆指値注文は「指定した価格に達したら自動で決済する」注文で、指定した価格まで値動きが達すると、画面を見ていなくても自動的に決済が実行されます。新規注文の直後に手動で設定する方法のほか、多くの取引ツールでは新規注文と逆指値をまとめて発注できる機能(OCO注文等)も提供されています。具体的な発注方法や名称は取引ツールによって異なるため、利用する口座の公式サイトやヘルプで確認してください。

逆指値を設定していても、値動きが極端に速い場面(重要な経済指標の発表直後や、市場が薄い時間帯など)では、指定した価格からずれた価格で約定する(スリッページ)ことがあります。逆指値は損失の拡大を抑える仕組みであり、指定した価格ちょうどでの約定を保証するものではない点も押さえておく必要があります。

幅を決めても守れない時の対処

結論として、損切りが守れない最大の原因は「含み損を抱えてからラインを動かすこと」です。注文と同時に損切り注文(逆指値)をセットし、含み損を抱えた後は動かさないというルールを、感情の起きていない注文時点で決めておく方法が有効とされています。この失敗パターンはFX初心者がやりがちな失敗7パターンでも「②損切りを置かない・ずらす」として取り上げています。含み損を取り返そうとして買い増し・売り増しをする、いわゆるナンピンで損切りを避けようとする行動も、当初の根拠と無関係に取引量だけが増えるため推奨しません。

FXは元本が保証された取引ではありません。レバレッジをかけると利益だけでなく損失も拡大します。損切りは損失の拡大を止める仕組みであり、損失自体をなくす、あるいは利益を保証するものではありません。

損切りルールを取引前に文章化する

結論として、損切り幅・取引数量・「ラインを動かさない」という3点を、注文を出す前にあらかじめ決めて書き出しておくと、含み損を抱えた後の判断のブレを減らしやすくなります。損切り幅に唯一の正解はなく、①値幅で先に決める②値動きの節目で決める③資金から逆算する、の3つの考え方があります。どれを使う場合も、注文時に決めたラインを含み損を抱えてから動かさないことが、損切りを機能させる共通の条件です。全体の始め方の手順はFXの始め方5ステップ、少額から練習したい場合の資金別の考え方はFXはいくらから始められるかにまとめています。

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よくある質問

損切り幅は何pipsに決めればいいですか?
断定できません。適切な幅は通貨ペアの値動きの大きさや資金・許容損失によって変わるためです。本記事で紹介する3つの決め方のいずれかを使い、自分の資金と許容損失から逆算する方法が知られています。
損切りをせずナンピンで対応してもいいですか?
推奨しません。含み損を抱えた状態での買い増し・売り増しは、当初の根拠と無関係に取引量だけが増える行動になりやすく、損失が拡大した場合の被害も大きくなります。
損切りラインを注文後に動かしてもいいですか?
注文時に決めたラインを含み損を抱えてから動かすと、多くの場合ラインは不利な方向にずれていきます。注文と同時に逆指値をセットし、後から動かさないというルールが基本とされています。
損切りすれば損失は防げますか?
損切りは損失の拡大を止める仕組みであり、損失自体をゼロにするものではありません。相場が急変した場合は想定より不利な価格で約定することもあるため、取引量自体の管理も合わせて必要です。
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